患者 | 70代女性 |
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主訴 | 「噛むと奥歯が痛むので診てほしい」とご相談いただきました。 |
診断 | 左上の奥歯(第1小臼歯)は、歯根が縦に割れてしまう「垂直破折」が認められ、温存するのは困難でした。 このままだと十分に噛むことができないだけでなく、割れた歯根に細菌が溜まって炎症を起こしたり、炎症が広がって、周囲の顎の骨が溶けたりするおそれがあります。 以上のことから、歯根が割れた歯を抜き、しっかりと噛めるようにする必要があると診断しました。 |
行ったご提案・治療内容 | 歯根が割れた左上奥歯は抜く必要があること、また、抜歯後の治療方法として次の3つを提案しました。
①橋渡しのような被せ物で歯を補う「ブリッジ治療」 ②顎の骨にネジを埋め込み、その上に人工歯を装着する「インプラント治療」 ③取り外し式の「部分入れ歯」 患者様は「できるだけ早く治療ができて、かつ入れ歯以外の方法が良い」と希望され、①のブリッジ治療を選ばれました。 まず左上奥歯の抜歯を行い、歯ぐきの傷が回復するまで経過を観察しました。 後日、完成したブリッジが歯にぴったりと合っているか、しっかりと噛めているかを確認し、治療を終了しました。 |
治療期間 | 約2ヶ月 |
費用 | 約450,000円 | 治療のリスク | ・持病をお持ちの方や、服用中のお薬の種類によっては、外科処置ができない場合があります ・外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを併用します ・土台となる歯に負担がかかるため、将来的に歯が揺れたり、歯の根が割れたりする可能性があります ・装着に際し、天然歯を削る場合があります ・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります ・一部の治療を除き、自費診療(保険適用外治療)です |
治療前
治療中
治療後
患者 | 40代男性 |
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主訴 | 定期検診で通院中の患者様より、「右下の親知らずが痛む。また、その隣の欠損している部分に歯を入れたいので診てほしい」とご相談いただきました。 |
診断 | レントゲン検査の結果、右下の親知らず(第3大臼歯)は虫歯が再発しており、神経まで深く達しているため痛みが出ていました。 痛みを取り除くためには親知らずの神経を除去するか、親知らず自体を抜く必要があります。 親知らずの隣の欠損部位を補う方法も考慮しながら治療を進める必要があると判断しました。 |
行ったご提案・治療内容 | 神経を取り除く「根管治療」を行えば、親知らずを残すことは可能です。 しかし、隣の歯が長年欠損している影響で親知らずが前方に倒れており、歯ブラシが届きにくく虫歯が再発しやすい状態になっています。 そのため抜歯も選択肢の一つであることを説明したところ、「歯磨きでのケアが難しいなら抜歯したい」と同意いただきました。 また、欠損部位を補う治療方法として次の2つを提案しました。 ①あごの骨にネジを埋め込み、その上に人工歯を装着する「インプラント」 ② 前後の歯を削り、橋渡しのような被せ物で歯を補う「ブリッジ」 患者様は①のインプラント治療を選ばれました。 まず、CT撮影で歯や顎の骨の状態を詳しく調べ、インプラントに必要な骨の量が十分にあることを確認しました。 しばらく経過観察したのち、抜歯した傷口が回復したこと、インプラントと骨がしっかりと結合していることを確認できたため、精密な型取りをして耐久性に優れた白い被せ物を作製しました。 治療後も定期的に通院いただき、メンテナンスを続けています。 |
治療期間 | 約4ヶ月 |
費用 | 約420,000円 | 治療のリスク | ・外科処置後に腫れ、出血が続く場合があります ・外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを併用します ・メンテナンスを怠ったり、喫煙したりすると、お口の中に大きな悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎などにかかる可能性があります ・糖尿病、肝硬変、心臓病などの持病をお持ちの場合、インプラント治療ができない可能性があります ・高血圧、貧血・不整脈などの持病をお持ちの場合、インプラント治療後に治癒不全を招く可能性があります ・自費診療(保険適用外治療)です |
治療前
治療中
治療後
患者 | 50代女性 |
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主訴 | 「歯が欠けてしまい、しみるので診てほしい」とご相談いただきました。 |
診断 | 左上の奥歯2本に銀の詰め物が装着されていましたが、歯と歯が接触する面「隣接面」に虫歯ができていました。さらに、奥側の歯の虫歯は進行して歯に穴が空いており、冷たいものがしみる状態でした。 隣接面は歯ブラシが届きにくく汚れが残りやすいため、きちんと歯磨きをしていても虫歯になりやすい場所です。 このまま虫歯が進行して神経に達すると、痛みが生じるだけでなく、神経を除去し歯の内部を清掃・消毒して薬を詰める「根管治療」が必要になる場合があります。 以上のことから、早急に虫歯を取り除き、詰め物で修復する治療が必要であると診断しました。 |
行ったご提案・治療内容 | 患者様は、自然な色合いで、かつ長持ちする詰め物を希望されていたため、今回は耐久性に優れた白い素材「ジルコニア」で修復する方法を提案しました。
ジルコニアは人工ダイヤモンドと呼ばれるほど高い強度を持ち、割れにくいため、特に噛む力が強くかかる奥歯に適した素材です。また、天然の歯のような透明感があるのでご自身の歯の色に合わせやすく、さらに汚れが付きにくいため虫歯の再発を予防する効果も期待できることを説明し、治療に同意いただきました。 まず痛みを抑えるための麻酔を施し、古い詰め物と虫歯を丁寧に取り除きました。 後日、完成した詰め物が歯にぴったりと合うか、噛み合わせに問題がないかを確認し、治療を終了しました。 |
治療期間 | 約2週間 |
費用 | 約180,000円 | 治療のリスク | ・治療中に痛みを伴う場合があります ・治療後に正しい歯磨きやメンテナンスを怠ると、虫歯が再発する場合があります ・治療後は神経が過敏になっているため、痛みが生じる場合があります ・装着に際し、天然歯を削る場合があります ・硬い素材の場合、他の天然歯を傷つけることがあります |
治療前
治療中
治療後